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新作に向けて試作の日々
2014/07/21日々
半年ほど前、隣の市で土を探してた時、その辺りの長老っぽい人に、
この辺で良い土ないっすか?自分、丹波で陶芸してて、、
と言うと、長老は、
そーいや丹波の大上昇さんという人やったかな?その人はここの裏から土取ってたよー
マジっすか?ま、ま、孫です僕。
その後むちゃ親切に色々話を聞かせていただいたりと鳥肌がたつ出来事がありました。
(と言っても倉庫整理してた時に出て来た土の袋にその地名が書いてたから行ったのですが)
そんな感じで、たまーに時間あるとおじいちゃんの資料を見たり本読んだり。たまーにですが。
やっぱり一番尊敬してる陶芸家であり、家族である大上昇じいちゃん。
けど今は亡き、聞きたい事は山ほど。教えて欲しい事も山ほど。
もう、何年前か。
その日も、おばあちゃんとの会話は、おじいちゃんの話。僕も先代がどんな事を考えてたのか凄く知りたくいつも質問してました。
おじいちゃんは、晩期に丹波志野を焼きたいと言ってた事を知り、志野に興味を持ち始めたきっかけになりました。
弟子入り時代は美濃で過ごしたので、そこでは志野焼きという伝統が受け継がれてます。
師匠の鈴木五郎師も志野焼きをしていてすごく勉強させてもらいました。
そーこーして丹波へ帰ってきてまず、丹波志野を10年、20年かかっても、いつか焼いてみせる!と目標にしてました。
志野とは、もぐさ土に長石を単味で塗り焼くというとてもシンプルに見える焼きです。
があるマニアな方曰く、志野とは盆栽のような全て計算されてる焼きだと。
選び抜いた良い土で良い作り。選び抜いた良い長石で計算した掛け方。そこに熟練された焼き方。もっと色々ありますが、シンプルこそ難しいんですね。
何をもって丹波志野と言えるのか。
やはり土はこの近辺で取った土にこだわろう!と思いました。しかしもぐさ土はないので、今取れる土で色んな長石、焼き方を試作して行こうと。
もし本当に丹波の土で志野が焼けたら800年の歴史に刻めるんじゃ?!とモチベーションを保ちつつ、、、
色んな人にもお世話になりつつ。
そしてつい前日。40時間の窯炊きで少し片鱗が見えた気がして、テンション上がってます。だから久しぶりにブログ書いてます。笑
ただ調子には乗ってないです。笑
当然、次、試作したい事も見えてて。
けど、今まで空振りばっかりやったからむちゃ嬉しい窯出しでした。割と良かったお陰で200度の中出しまくったので、熱い棚板に腕焼きまくって痛いです。
次の展覧会に少しは出せれたらなと。たくさんの人に丹波の志野を見てもらいたいです。
頑張ります。