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新作@器(shark skin)
2011/11/22未分類
今回は一年ほど前から研究してきたテクスチャー、表情を形にしようと新作の器を制作しました。
乾燥中~
花瓶(高さ21センチ)
リム皿(16センチ)
試行錯誤した点は釉薬の溶け具合。ひび割れて所々、溶けてたり溶けきってなかったり。。その上から銀液で上絵することでハッキリ銀色に、霞んだ銀色にと幾重にも広がる銀色の肌。見るに飽きないその肌は鮫肌のようなので「shark skin 」とシリーズ名にしました。
自分で採取した長石に藁灰を調合しました。けど1200度を越える窯の中は見ること出来ないし決して人がどうこう出来る世界ではなく、神のみが立ち入れる世界。その中で溶けきらない僅かな瞬間を感じ取ろうとするも何度も失敗する。それを次に活かすことで経験になりそれの繰り返しでやがて技術になる。すると神の世界からお告げが聞こえてくるんです。
「まだ溶けてないよ」
「少し溶け出したからゆっくりね」
「今が炎止め時やで」
って聞こえるんですよ最近。
なんてね。(笑)
少しだけオーバーになりましたが、人の手だけでは無理で最後に炎が作り上げるその瞬間をこれからも研究し少しでも窯の中が想像出来るように頑張ろっ!
それと最近ずっと「伝統とは?」と考えてるのですが、ある人の言葉では「伝統とは保守」やまたある人は「伝統とは破壊」と全く別の考え方やと思ってた。けど今、伝統と言われてる志野や織部などは当時の桃山時代の陶工達はこれが伝統になるとは思ってなかっただろうし、よく見ると桃山時代までに伝わったとされる伝統技術がしっかりと裏付けされており、その上で当時では考えられないような奇抜なアイデアのもと志野や織部が誕生し今ではそれが伝統となる。だから「伝統とは保守と破壊」であり言い換えれば「伝統技術という下敷きを敷きその上の紙に何を書くか」
そのためには、自分は今、伝統をもっともっと学んでそれから色んなことにチャレンジしていかないとすぐに剥がれ落ちるやろうなと。だから「伝統とは重層的文化」って言葉が今しっくりきてスッキリした。ヤバイことに俺は丹波の歴史背景や伝統とかを知らなさすぎ。。と感じる今日この頃でした。
コメント
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おっかむの神様は関西弁だねー!!
鮫肌のお茶碗(お抹茶サイズ)ほしい。
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保守しつつ破壊するバランスが難しいね。
鮫スキンすてき!すごく新鮮!
窯の中で神様が作ってくれたんだね。
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<あっこ
あっ関西弁やね、確かに(笑)そろそろだら~って三河弁の神様でてこないかな(笑)了解!シャークスキン茶碗作るね~ありがとうございます!ただかなり失敗するから時間かかるけど作るね~ありがとうございます!
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<ノブ
ざっくりやけど、多分一生考えていくテーマかもしれないな~シャークスキン(笑)この名前気に入ってるんよね~(笑)